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介護用箸おすすめ|高齢者向けは100均で十分?人気商品と選び方を徹底比較

はじめに:箸が使いにくいと感じたら。「介護用箸」で食事の楽しさを取り戻そう

「最近、親が食事のときによく食べ物をこぼすようになった」「病気をしてから、うまく箸が使えなくなったみたい」そんなお悩みはありませんか?大好きだった食事の時間が、本人にとっても、介護をする家族にとっても、少し憂鬱なものになってしまうのは、とてもつらいことです。

加齢や病気によって手に力が入りにくくなると、長年使い慣れたお箸でも、掴む、挟むといった細かい作業が難しくなります。しかし、それは決して仕方のないことではありません。

今の状態に合わせて作られた「介護用箸」を使うことで、もう一度ご自身の力で、安心して食事を楽しめるようになります。この記事では、なぜ箸が使いにくくなるのかという原因から、あなたにぴったりの介護用箸の選び方、そして具体的なおすすめ商品まで、分かりやすく解説していきます。最適な一本を見つけて、毎日の食事の楽しさを取り戻しましょう。

なぜ?高齢者が箸をうまく使えなくなる3つの主な原因

長年当たり前のように使ってきたお箸が、ある日突然うまく使えなくなるのには、いくつかの原因が考えられます。ご本人やご家族の状態がどれに当てはまるかを知ることで、より適切な対策や箸選びができるようになります。ここでは、高齢者の方が箸を使いにくくなる主な3つの原因について見ていきましょう。

原因1:加齢による身体機能の低下(握力・筋力)

年齢を重ねると、誰でも少しずつ身体機能が変化していきます。特に、手や指の握力、筋力が低下すると、2本の箸を巧みに操って食べ物を「つまむ」「はさむ」「運ぶ」という一連の動作が難しくなります。

若い頃は何ともなかったお箸の重ささえ負担に感じ、長時間持っていると手が疲れてしまうことも。これは特別なことではなく、多くの方に起こりうる自然な変化です。本人の「食べたい」という意欲はあっても、身体がついていかない状態と言えるでしょう。

原因2:病気や麻痺による影響(脳梗塞・リウマチなど)

脳梗塞や脳出血といった病気の後遺症で、半身に麻痺が残ることがあります。手に麻痺があったり、指がこわばってしまったりすると、以前のようにお箸を持つことは困難になります。また、パーキンソン病による手の震えや、関節リウマチによる指の変形や痛みも、箸の操作を妨げる大きな原因です。

このように、病気が原因で箸がうまく使えない場合、リハビリの一環としても、本人の状態に合わせた自助具(じじょぐ)としての食器選びが非常に重要になります。

原因3:認知機能の低下によるもの

認知症が進行すると、身体的な機能に問題がなくても、箸の使い方が分からなくなってしまうことがあります。これは「失行」と呼ばれる症状の一つで、お箸を食器として認識できなかったり、どうやって使えばいいのか手順を思い出せなかったりする状態です。

無理に箸を使わせようとすると、ご本人が混乱して食事自体を拒否してしまう可能性もあります。このような場合は、直感的に使い方を理解しやすいスプーンやフォーク、あるいはトングタイプの介護用箸などを試してみるのがおすすめです。

介護用箸とは?普通の箸との違いと3つのメリット

「介護用箸」と聞くと、特別なものを想像するかもしれませんが、これは「自助具」と呼ばれる福祉用具の一種です。手の力が弱くなったり、指が不自由になったりした方でも、食事を楽しめるように様々な工夫が凝らされています。普通の箸との違いを知り、そのメリットを理解することで、前向きな気持ちで導入を検討できるでしょう。

メリット1:少ない力でも食べ物をつかめる

介護用箸の最大の特長は、てこの原理や内蔵されたバネの力などを利用して、驚くほど少ない力で食べ物をつかめる点です。製品によっては、人差し指と親指で軽く押さえるだけ、あるいは手を握る・開くという単純な動作だけで、箸先が連動して動くように設計されています。

これにより、握力が低下した高齢者の方でも、麺類のような滑りやすい食品から、煮豆のような小さなものまで、ストレスなくつかむことができます。

メリット2:食事の自立を助け、本人の尊厳を守る

「自分で食べたい」という気持ちは、人間が持つ根源的な欲求の一つです。箸がうまく使えないことで誰かに食べさせてもらうことは、時に本人の自尊心を傷つけてしまうこともあります。介護用箸を使って「自分の力で、自分のペースで食事ができる」という成功体験は、自信を取り戻し、生活全般への意欲(QOL)を高めるきっかけになります。

食事が再び楽しい時間になることで、精神的な安定にも繋がり、より豊かな毎日を送るための大切な一歩となるのです。

メリット3:介護者の負担を軽減する

ご本人が自分で食事を進められるようになると、食事の介助にかかっていたご家族や介護者の負担は大きく軽減されます。食べこぼしが減れば、後片付けの手間も少なくなります。しかし、メリットはそれだけではありません。

何よりも、大切な家族が美味しそうに食事をしている姿を見ることは、介護者にとって大きな喜びです。介助する側・される側双方の精神的なストレスが減り、食卓に笑顔が増える。これも介護用箸がもたらす、非常に大きなメリットと言えるでしょう。

【購入前に】失敗しない介護用箸の選び方5つのポイント

介護用箸には様々な種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。しかし、これから紹介する5つのポイントを押さえるだけで、使う方にぴったりの一本がぐっと見つけやすくなります。大切なのは、価格や人気だけで選ぶのではなく、使う方の「今の身体の状態」と「使いやすさ」を最優先に考えることです。このポイントを参考にして、毎日の食事が楽しくなるような、最適な介護用箸を選びましょう。

ポイント1:身体の状態に合わせて「種類」で選ぶ

介護用箸選びで最も重要なのが、使う方の身体の状態に合った「種類(タイプ)」を選ぶことです。手のどの部分に力が入り、どの指が動かせるのかによって、適した箸の形状は大きく異なります。主な種類の特徴を理解し、最適なものを見極めましょう。

ピンセットタイプ:指先の細かい動きが難しい方向け

鉛筆を持つように、人差し指と親指でつまむようにして使います。バネの補助によって軽い力で箸先が開き、繊細な力加減で食べ物をつかむことができます。比較的、普通の箸に近い感覚で使えるため、箸の形にこだわりたい方におすすめです。ただし、ある程度は指を動かす必要があるため、完全に握ることしかできない方には操作が難しい場合があります。

クリップタイプ:握る力が弱い・箸を持つのが難しい方向け

2本の箸が上部でクリップ状の部品で連結されているタイプです。手を「グー・パー」するように握ったり開いたりするだけで、簡単に食べ物をつかむことができます。箸を正しく持つことが難しい方や、握る力そのものが弱い方に適しています。多くの製品はクリップの位置を調整でき、手の大きさに合わせやすいのも特徴です。

トングタイプ:握るだけで使える初心者・リハビリ向け

名前の通り、トングのような形状をしており、握るだけで直感的に使えるのが最大のメリットです。箸の操作に慣れていない方や、リハビリを始めたばかりの方、認知機能の低下により箸の使い方が分からなくなった方でも、すぐに食事をすることができます。最も簡単な操作で使えるため、まずは「自分で食べる」ことから始めたい場合に最適です。

箸とスプーン・フォークの一体型

一本の食器で、箸・スプーン・フォークの役割を兼ねる便利なタイプもあります。箸で食べにくいおかずはスプーンですくう、といったように、料理に合わせて使い方を変えられます。洗い物が少なく済むというメリットもあり、食事の準備や後片付けの負担を軽減したい場合にもおすすめです。

ポイント2:手の大きさに合った「長さ・サイズ」を選ぶ

普通の箸と同じように、介護用箸にも様々な長さや太さ(サイズ)があります。一般的に、使いやすい箸の長さの目安は、親指と人差し指を直角に広げた長さ(一咫:ひとあた)の1.5倍と言われています。手に合わないサイズの箸は、かえって疲れや使いにくさの原因になるため、使う方の手の大きさを確認してから選ぶようにしましょう。女性や手の小さい方向けの短いサイズも販売されています。

ポイント3:「利き手」に合っているか確認する(左右兼用も便利)

介護用箸の中には、右手用・左手用が明確に分かれている製品があります。購入してから「利き手と逆だった」という失敗がないように、必ず対応する利き手を確認しましょう。どちらを選べば良いか分からない場合や、ご家族で共有する可能性がある場合は、どちらの手でも使える「左右兼用」タイプを選ぶと安心です。

ポイント4:お手入れのしやすさ(食洗機・乾燥機対応か)

毎日使うものだからこそ、衛生的に保てるか、お手入れが簡単かも重要な選択基準です。食洗機や乾燥機に対応している製品は、洗浄の手間が省けて非常に便利です。また、煮沸消毒や薬液消毒が可能かどうかも確認しておくと、感染症対策の面でも安心できます。分解して隅々まで洗えるタイプのものは、より清潔に使い続けることができます。

ポイント5:箸先の「滑り止め加工」でつかみやすさアップ

箸先につけられた細かい溝や、シリコンゴムなどの「滑り止め加工」は、食べ物のつかみやすさを大きく左右します。特に、うどんのような麺類や、コンニャク、里芋といった滑りやすい食品を食べる際に、この加工の有無で使い心地が格段に変わります。より軽い力で、安定して食べ物をつかみたい場合は、箸先の仕様にも注目してみてください。

100均の介護用箸は高齢者に使える?メリット・デメリットを徹底比較

介護用箸を探し始めると、ダイソーやセリアといった100円ショップでも関連商品を見かけることがあります。価格が非常に魅力的な一方で、「本当に高齢者の介護に使えるのだろうか?」と疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、100均の介護用箸のメリットと注意点を解説し、本格的な介護用品との違いを比較します。

100均(ダイソー・セリア)のメリット:安価で手軽に試せる

最大のメリットは、何と言ってもその価格です。数百円程度で購入できるため、「まずはどんなものか試してみたい」という場合に最適です。身体の状態は日々変化することもあるため、高価な製品の購入をためらってしまう場合にも、気軽に試せるのは大きな利点です。また、全国展開している店舗で手軽に入手できる点も便利と言えるでしょう。

100均のデメリット:耐久性や機能、安全面での注意点

一方で、価格が安い分、本格的な介護用品に比べて耐久性が低い可能性があります。プラスチックのグリップ部分が破損しやすかったり、バネの力がすぐに弱まったりすることもあるようです。また、機能もシンプルなものが多く、使う人の手の状態に合わせた細かい調整ができない場合があります。素材の耐熱温度なども確認し、安全に使えるかどうかの見極めが必要です。

【比較】本格的な介護用箸と100均商品の違いとは?

本格的な介護用箸と100均の商品では、どちらが良い・悪いということではなく、それぞれに役割があります。違いを理解し、目的に合わせて使い分けるのが賢い方法です。

  • 本格的な介護用箸:価格は高めだが、耐久性・機能性に優れ、使う人の状態に合わせた調整が可能。長期間、安心して使いたい方におすすめ。
  • 100均の介護用箸:とにかく安価。お試しで使いたい方や、一時的な使用、症状が軽く補助的な役割で十分な方におすすめ。

まずは100均の商品で「介護用箸」というものに慣れてみて、本格的なものが必要だと感じたら、福祉用具メーカーの製品を検討するという段階を踏むのも一つの良い方法です。

【種類別】高齢者におすすめの介護用箸9選

ここからは、数ある介護用箸の中から、特におすすめの商品を「ピンセット」「クリップ」「トング」の3つの種類別に合計9つ厳選してご紹介します。それぞれの商品の特徴や仕様を比較しながら、使う方に最も合う一品を見つけるための参考にしてください。多くの商品はAmazonや楽天市場などの通販サイトで購入可能です。

【ピンセットタイプ】指先のように繊細に使えるおすすめ3選

箸に近い感覚で、指先の力を使って操作するピンセットタイプ。ある程度指が動かせる方や、リハビリで箸の練習をしたい方におすすめです。ここでは、特に人気の高い3つの商品をご紹介します。

ウインド「箸ぞうくん」

ピンセットタイプの介護用箸といえば、まず名前が挙がるのがこの「箸ぞうくん」シリーズです。長年の実績と使いやすさから、多くの病院や介護施設で採用されている定番商品。人差し指と親指で軽くつまむだけで、楽に食べ物をつかめます。様々なモデルがあり、手の状態や用途に合わせて選べるのも魅力です。

  • 特徴:軽い力で操作できるバネの力、安定感のあるグリップ
  • 種類:食洗機対応の「クリア」や、木目調で食器に馴染む「ナチュラル」など
  • ポイント:介護保険を利用して購入できる場合があります(特定福祉用具販売の対象)。
  • こんな方におすすめ:どの箸にすべきか迷っている方、信頼と実績のある製品を使いたい方

ウインド「箸ノ助」

「箸ぞうくん」と同じウインド社が開発した、より自然な箸使いを目指せるモデルです。箸ぞうくんが一体型なのに対し、「箸ノ助」は2本の箸がバネでつながっている構造で、箸を交差させずに使えます。普通の箸への移行を目指すリハビリ用途にも適しています。

  • 特徴:より自然な箸の動きを再現、抗菌プラスチックで衛生的
  • 仕様:食洗機・乾燥機に対応しており、お手入れが簡単
  • ポイント:ステンレス製のバネは取り外し可能で隅々まで洗えます。
  • こんな方におすすめ:いずれは普通の箸を使えるようになりたい方、デザイン性にこだわりたい方

青芳「楽々箸 ピンセットタイプ」

ステンレス製品の産地、新潟県燕市にあるメーカー「青芳」が作る、丈夫で衛生的な介護用箸です。全体がステンレスや樹脂で作られており、耐久性が高いのが特徴。シンプルなデザインで、長く使える一品を探している方におすすめです。

  • 特徴:サビにくく丈夫なステンレス製、高級感のあるデザイン
  • 仕様:食洗機対応モデルもあり、衛生的
  • ポイント:樹脂製や木製など、様々な素材のバリエーションがあります。
  • こんな方におすすめ:耐久性を重視する方、お手入れのしやすさを求める方

【クリップタイプ】握る力が弱くても安心のおすすめ3選

箸を握る力が弱くなった方でも、クリップの補助によって簡単につまむ動作ができるタイプです。「グー・パー」の動きで操作できるので、指先の細かい動きが苦手な方でも安心です。

ピジョンタヒラ「使いやすいお箸」

哺乳瓶などでおなじみのピジョンタヒラが、介護を受ける方のことを考えて開発したお箸です。クリップ部分は着脱可能で、箸だけで使う練習もできるため、身体の状態に合わせて長く使えます。握力の低下した方でも持ちやすい、軽くて滑りにくいグリップが特徴です。

  • 特徴:着脱可能なクリップで、箸の練習にも使える
  • 仕様:食洗機・乾燥機(100℃まで)に対応
  • ポイント:箸先がしっかり合うように、クリップで位置を調整できます。
  • こんな方におすすめ:リハビリでステップアップを目指したい方、衛生面を重視する方

スケーター「箸当り所作」

お弁当箱などで有名なスケーター社が作る、見た目にもこだわったクリップタイプの箸です。まるで普通の箸を使っているかのような自然なデザインが魅力。「いかにも介護用品」という見た目に抵抗がある方でも、気軽に食卓で使えます。

  • 特徴:箸に近い自然なデザインと色合い、持ちやすい六角形ハンドル
  • 仕様:左右兼用で利き手を選ばない
  • ポイント:箸先には滑り止め加工が施されています。
  • こんな方におすすめ:デザイン性を重視する方、外出先でも気兼ねなく使いたい方

幸和製作所「テイコブ箸」

シルバーカーのトップブランド「TacaoF(テイコブ)」で知られる幸和製作所の商品です。介護の現場を知り尽くしたメーカーならではの、使いやすさへの配慮が光ります。クリップが左右に動くため、自分にとって一番楽な位置で箸を持つことができます。

  • 特徴:使う人に合わせてクリップの位置を調整可能、左右兼用
  • 仕様:箸先が自然に揃う設計で、食べ物をつかみやすい
  • こんな方におすすめ:自分に合った持ち方を見つけたい方、安定感を重視する方

【トングタイプ】握るだけで簡単につかめるおすすめ3選

最も直感的に、簡単な操作で食べ物をつかめるのがトングタイプです。難しいことを考えずに、握るだけで使えるので、箸の操作が困難な方やリハビリの第一歩として最適です。

斉藤工業「ラックン箸」

様々な持ち方に対応できる、まさにユニバーサルデザインのトング箸です。ペンを持つように持ったり、握りこぶしで握ったり、どんな持ち方をしても使えるように工夫されています。一体成型で洗いやすく、衛生的なのも嬉しいポイントです。

  • 特徴:どんな持ち方でも使える自由度の高さ、一体成型で衛生的
  • 仕様:食洗機、煮沸消毒に対応
  • ポイント:左右兼用で、利き手を選びません。
  • こんな方におすすめ:指の変形などで決まった持ち方ができない方、リハビリ初期段階の方

台和「ソフトバリアフリー箸」

非常に軽く、お年寄りでも楽に扱えるのが特徴のトング箸です。グリップ部分には滑りにくい素材が使われており、軽い力でもしっかりと握ることができます。鮮やかなカラーバリエーションがあり、食卓が明るくなるのも魅力の一つです。

  • 特徴:驚くほどの軽さ、滑りにくく握りやすいグリップ
  • 仕様:左右兼用、豊富なカラー展開
  • ポイント:箸の先端がテーブルに触れない衛生的な設計になっています。
  • こんな方におすすめ:握る力が特に弱い方、軽い箸を探している方

サンクラフト「愛妻専科」

元々は調理器具のトングですが、その使いやすさと丈夫さから、介護の現場でも活用されている商品です。丈夫なステンレス製で、継ぎ目がないため非常に衛生的。長さや形のバリエーションも豊富で、用途に合わせて選べます。

  • 特徴:丈夫で洗いやすいステンレス一体成型
  • 仕様:もちろん食洗機に対応
  • ポイント:調理器具ならではの耐久性があり、長く使えます。
  • こんな方におすすめ:とにかく丈夫で衛生的なものを探している方

介護用箸はどこで売ってる?主な販売店と特徴

「自分に合った介護用箸が見つかったけれど、一体どこで買えるの?」そんな疑問にお答えします。介護用箸は、様々な場所で販売されています。それぞれの販売店のメリットや特徴を理解して、ご自身の状況に合った購入方法を選びましょう。

ネット通販(Amazon・楽天市場)

Amazonや楽天市場などの大手通販サイトでは、非常に多くの種類の介護用箸が販売されており、品揃えの豊富さが最大の魅力です。様々なメーカーの製品を価格や仕様で比較したり、実際に使った人のレビュー(口コミ)を参考にしたりしながら、じっくりと選ぶことができます。自宅まで届けてくれるので、買い物に行くのが難しい場合にも便利です。ただし、実物を手に取って重さや握り心地を試せないのが難点です。

介護用品専門店・福祉用具取扱店

介護用品や福祉用具を専門に扱うお店では、福祉用具専門相談員などの知識が豊富なスタッフに相談しながら商品を選べるのが最大のメリットです。実際に商品を試せるデモ機が置いてあることも多く、使い心地を確かめてから購入できます。また、介護保険の利用を検討している場合は、手続きについても相談に乗ってもらえます。安心して最適な一品を選びたい場合に、最もおすすめの購入場所です。

100円ショップ(ダイソー・セリアなど)

ダイソーやセリアといった100円ショップでも、介護・福祉用品コーナーで補助箸などが販売されていることがあります。とにかく安価で、全国どこでも手に入りやすい手軽さが魅力で、「まずはお試しで使ってみたい」という場合に適しています。ただし、品揃えは限られており、専門的な機能や耐久性は本格的な製品には及ばないため、あくまで一時的な使用や補助的な役割と考えるのが良いでしょう。

ドラッグストア・大型スーパー

最近では、ウエルシアやマツモトキヨシのようなドラッグストアや、イオンなどの大型スーパーでも、大人用紙おむつなどと共に介護用品コーナーが設けられている店舗が増えています。日用品の買い物のついでに立ち寄って商品を見ることができるのが利点です。ただし、品揃えは店舗の規模によって異なり、専門的な相談ができるスタッフはいない場合が多いです。

まとめ:最適な介護用箸で、毎日の食事をもう一度楽しく

この記事では、高齢者が箸を使いにくくなる原因から、失敗しない介護用箸の選び方、具体的なおすすめ商品、そして購入場所までを詳しく解説してきました。

大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 原因の理解:箸が使いにくい原因(加齢・病気・認知機能)を知ることが、適切な対策の第一歩です。
  • 選び方のポイント:身体の状態に合った「種類」を選び、「サイズ」「利き手」「手入れのしやすさ」「滑り止め」を確認することが重要です。
  • 商品の比較:100均から専門メーカー品まで特徴は様々。目的や予算に合わせて最適なものを選びましょう。

たった一本の箸が変わるだけで、食事の時間はもっと自由で、もっと楽しいものになります。それは、ご本人の自信と生きる喜びを取り戻すだけでなく、支えるご家族の心の負担をも軽くしてくれるはずです。この記事を参考に、ぜひ使う方に寄り添った最高の一本を見つけてあげてください。

【Q&A】介護用箸に関するよくある質問

最後に、介護用箸に関してよく寄せられる質問とその答えをまとめました。購入前の最終チェックとして、ぜひお役立てください。

高齢者が箸をうまく使えない原因は何ですか?

A. 主に3つの原因が考えられます。①加齢による握力や指先の筋力低下、②脳梗塞の後遺症やリウマチ、パーキンソン病といった病気による麻痺や震え、③認知症による箸の使い方の失念(失行)などです。原因によって適した対策や箸の種類が異なります。

箸ぞうくんはどんな人におすすめですか?

A. 「箸ぞうくん」はピンセットタイプの代表的な商品で、人差し指と親指である程度つまむ動作ができる方におすすめです。バネの力で軽い操作性を実現しており、箸に近い感覚で使いたい方に適しています。介護保険の購入対象にもなる信頼性の高い製品です。

自助具である介護用箸は介護保険の対象になりますか?

A. はい、要介護認定を受けている方であれば、介護保険を利用して購入できる場合があります。これは「特定福祉用具販売」という制度で、年間10万円を上限に購入費用の7〜9割が支給されます。ただし、自己判断で購入すると保険適用外になるため、必ず購入前に担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してください。

介助箸やバネ箸とはどのようなものですか?

A. 「介助箸」は、介護用箸や補助箸、リハビリ箸など、食事の動作を助ける箸の総称として使われることが多い言葉です。「バネ箸」は、その中でも特にバネの力を利用して箸の開閉を補助するタイプ(ピンセットタイプやクリップタイプなど)を指します。

箸が持てないのは病気のサインですか?

A. その可能性はあります。もちろん加齢による機能低下の場合も多いですが、急に箸が持てなくなったり、指のしびれ・震え、ろれつが回らないといった他の症状を伴ったりする場合は、脳梗塞やパーキンソン病などの病気が隠れているサインかもしれません。心配な症状があれば、自己判断せず、かかりつけ医や神経内科などの医療機関を受診することを強くおすすめします。

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