はじめに：介護用パジャマの着替えでお悩みではありませんか？
「親の身体が思うように動かず、パジャマの着替えが大変…」といったお悩みを抱えていませんか。毎日の介護において、衣類の着脱は介護する方とされる方の双方にとって大きな負担になりがちです。
しかし、適切な介護用パジャマを選ぶことで、その悩みは大きく軽減できるかもしれません。介護用パジャマには、普通のパジャマとは違い、着替えを楽にし快適に過ごせる工夫がたくさん詰まっています。
毎日の介護負担を軽くする最適な一着を見つけましょう
この記事では、介護用パジャマの基本的な知識から、失敗しない選び方のポイントを解説します。さらに、イオンやしまむらといった身近な店舗での購入情報まで、幅広くご紹介します。
この記事を読めば、ご本人の状態や生活に合った最適な一着が見つかります。介護する方・される方双方の笑顔につながる、快適なパジャマ選びの参考にしてください。
介護用パジャマとは？一般的なパジャマとの違いと利点
介護用パジャマは、要介護者が快適に過ごし、介護者が介助しやすいように作られた特別なパジャマです。普通のパジャマに見えるおしゃれなデザインも増えていますが、着脱のしやすさや身体への負担を減らす機能が大きく異なります。ここでは、介護用パジャマならではの利点をご紹介します。
利点1：着替えがスムーズになり介助の負担を軽減
介護用パジャマの最大の利点は、着替えのしやすさです。腕が上がりにくい方や寝たきりの方でも楽に着替えができるよう、前開きはもちろん、袖やズボンが全開になるタイプも多くあります。
ワンタッチテープやホック式のボタンで簡単に開閉でき、介護者の負担を減らして着替えの時間を短縮します。ご本人にとっても、無理な姿勢をとる必要がなくなり、身体的な苦痛が和らぎます。
利点2：床ずれ防止など身体への負担を軽減する工夫
寝たきりの方にとって心配なのが、床ずれ（褥瘡）です。介護用パジャマは、長時間寝ていても身体に負担がかからないよう、縫い目が肌に直接当たらないデザイン（外縫い）になっています。また、背中部分に縫い目やタグがない工夫もされています。
さらに、ガーゼや綿など肌触りが良く、吸湿性・通気性に優れた素材が多く使われます。汗をかいても蒸れにくく、肌を清潔に保ちやすい点も大きな利点です。
利点3：おむつ交換や医療処置への対応力
おむつを着用している方のために、ズボンの両脇が全開になるタイプや、股下がスナップボタンで開くつなぎタイプがあります。ベッドに寝たままの姿勢でも、衣服をすべて脱がさずにスムーズにおむつ交換ができます。
また、腕や胸元などがファスナーで開閉できるタイプは、点滴やカテーテルなどの医療用チューブを通す際に非常に便利です。そのため、入院中の利用にも適しています。
【失敗しない】介護用パジャマの選び方5つの要点
いざ介護用パジャマを選ぼうとしても、種類が豊富でどれが良いか迷ってしまいますよね。ここでは、ご本人の状態や介護のしやすさに合わせて、最適な一着を選ぶための5つの要点を解説します。
要点1：身体の状態に合わせて「形状」を選ぶ
まず最も重要なのが、ご本人の身体の状態に合った形状を選ぶことです。自分で着替えができるか、寝たきりかなど、身体能力に合わせて最適なタイプを選びましょう。
主に「セパレート」「つなぎ」「ワンピース」の3つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、ご本人の自立度や介護のしやすさを考えて選ぶことが、失敗しないための第一歩です。
セパレートタイプ：自分で着替えられる方向け
上下が分かれている、普通のパジャマと同じ形状のタイプです。介助があればご自身で着替えができる方や、比較的介護度が低い方におすすめです。トイレの際もズボンを下ろすだけで済むため、本人の自立心を尊重できます。
つなぎ（ロンパース）タイプ：おむつ外しや脱衣癖がある方に
上下が一体になった形状で、認知症の方などが無意識におむつを外す「おむつ外し」を防ぐために有効です。衣服を脱いでしまう行為を防ぎたい場合にも役立ちます。股下が開くタイプを選べば、つなぎを着たままおむつ交換ができます。
ワンピース（寝巻き）タイプ：下半身の処置が多い方に
浴衣のように前を合わせて着る形状です。特に下半身を動かすのが難しい方や、足の治療・処置が多い方におすすめします。裾をまくり上げるだけで簡単に処置ができ、着脱も非常に楽です。
要点2：介助のしやすさを決める「留め具」で選ぶ
留め具の種類は、着替えのしやすさに直結する重要な部分です。軽い力で開閉できるものや、逆に外しにくいものなど、様々な種類があります。
ご本人の指の力や認知機能、介護者がどれだけ介助しやすいかを考慮して選びましょう。主な留め具の特徴を理解して、最適なものを選ぶことが大切です。
ワンタッチテープ（マジックテープ）：最も着脱が簡単
軽い力で簡単に留めたり外したりできるため、最も着脱が楽なタイプです。握力が弱い方や、関節に痛みがある方でも扱いやすいのが特徴です。ただし、洗濯時にゴミが付きやすい点には注意しましょう。
ホック式：指先のリハビリや、意図せず脱ぐことを防ぎたい場合に
プラスチック製の大きなホックは、つまみやすく、パチッという感覚で留められます。ご自身で留め外しをすることが、指先のリハビリにつながる場合もあります。また、勝手に衣服を脱いでしまうのを防ぎたい場合にも適しています。
ファスナー式：医療用チューブの管理に便利
寝たきりの方で、ズボンの両脇を全開にする必要がある場合や、点滴などのチューブを通す部分に使われます。必要な部分だけを開閉できるため、体を冷やすことなく処置ができます。金具が直接肌に当たらないかを確認しましょう。
要点3：快適な睡眠のために「素材」で選ぶ
一日の多くをパジャマで過ごすからこそ、素材選びは快適さを大きく左右します。肌触りや吸湿性、保温性など、素材ごとの特徴を理解することが大切です。
特に高齢者は肌がデリケートで、体温調節機能も低下しがちです。季節や体質に合ったものを選ぶことで、快適な睡眠を助け、肌の問題を防ぐことにもつながります。
肌触りと吸湿性なら「綿・ガーゼ」
綿100%やガーゼ生地は、最も肌に優しい素材の一つです。吸湿性・通気性に優れているため、汗をよく吸い取り、蒸れにくいのが特徴です。肌が敏感な方や、床ずれが心配な方には特におすすめします。
洗濯のしやすさと速乾性なら「ポリエステル」
ポリエステルが多く含まれる素材は、洗濯してもシワになりにくく、乾きが早いのが利点です。パジャマは頻繁に洗濯が必要になるため、手入れのしやすさは介護者の負担軽減につながります。
季節に合わせた選び方（春夏・秋冬）
季節に合わせた衣替えは、体調管理の基本です。春夏は通気性の良いガーゼや天竺素材、秋冬は保温性に優れたスムース生地やニットキルト素材がおすすめです。体温調節が難しい高齢者の方には、季節に合ったものを用意しましょう。
要点4：気持ちが明るくなる「デザイン・色」で選ぶ
機能性はもちろん大切ですが、ご本人が気に入って着てくれることも同じくらい重要です。「介護用だから」と地味なものに限定する必要はありません。
好きな色やおしゃれな柄のパジャマを選ぶことで、気持ちが前向きになり、生活に彩りが生まれます。紳士用、婦人用のデザインも豊富なので、ぜひご本人の好みを尋ねてみてください。
要点5：洗濯のしやすさ・耐久性で選ぶ
介護用のパジャマは汚れやすく、洗濯の頻度が高くなる傾向にあります。そのため、洗濯機で気軽に洗えるか、乾燥機は使用可能かといった、手入れのしやすさを確認することも大切です。
また、頻繁な洗濯にも耐えられる、縫製がしっかりした耐久性のある生地を選ぶと、結果的に長く使えて経済的です。購入前に洗濯表示を必ず確認しましょう。
【男女別】おすすめの介護用パジャマを厳選紹介
ここまでの選び方を踏まえ、どのようなパジャマがおすすめか、男女別・タイプ別に紹介します。具体的な商品を参考に、ぴったりの一着を探してみてください。
【男性向け】おすすめの介護用パジャマ
男性・紳士向けの介護パジャマは、落ち着いた色合いで、ゆったりとしたサイズのものが人気です。生地は、通年使えるスムース素材や、洗濯に強いポリエステル混のものが重宝されます。
特に、ズボンが両脇から全開になるフルオープンタイプは、寝たきりの方のおむつ交換に非常に便利です。介助する方の身体的な負担を大きく減らしてくれるでしょう。
【女性向け】おすすめの介護用パジャマ
女性・婦人向けのパジャマは、明るい花柄や優しいピンク、ブルーといった、心が華やぐデザインが豊富です。着心地の良いガーゼ素材や、肌触りの良い綿素材が好まれる傾向にあります。
ワンタッチテープで簡単に着脱できる前開きタイプは、腕が上がりにくい方でも着替えが楽になります。機能性だけでなく、見た目のおしゃれさも重視して選びたい方にぴったりです。
【つなぎタイプ】おすすめの介護用パジャマ
おむつ外しや、夜間に無意識に服を脱いでしまう行為にお悩みの場合は、つなぎ（ロンパース）タイプがおすすめです。ご自身で簡単に脱げないよう、特殊な作りのものが多くなっています。
例えば、ホックが背中についているものや、外しにくい特殊なホックが使われているものがあります。股下部分がファスナーで開閉でき、着たままおむつ交換ができる機能的な商品が人気です。
介護用パジャマはどこで売っている？イオンやしまむらでの取り扱いは？
いざ購入するとなると「どこで売っているの？」と迷う方も多いでしょう。ここでは、身近な店舗から専門的な通販サイトまで、主な販売店をご紹介します。
【身近な店舗】イオン・しまむらの販売状況
イオン：介護用品売り場や「トップバリュ」商品が充実
イオンでは、多くの店舗に介護用品売り場があり、介護用パジャマの取り扱いも比較的豊富です。プライベートブランド「トップバリュ」から機能的で手頃な価格のパジャマが販売されていることがあります。
しまむら：低価格で見つかる可能性あり（店舗による）
しまむらに介護用品の専門売り場はありません。しかし、シニア向けの衣料品の中に、前開きで着脱しやすいパジャマなどが安い価格で見つかる可能性があります。品揃えは店舗によって大きく異なります。
【品揃え豊富】ネット通販・介護用品専門店
Amazon・楽天市場：口コミを比較して選べる
Amazonや楽天市場などの大手通販サイトでは、非常に多くの種類の介護用パジャマから選べます。実際に購入した人のレビュー（口コミ）を参考に比較検討できるため、失敗が少なくなります。自宅まで届けてくれる手軽さも魅力です。
専門通販サイト：機能性の高い商品が見つかる
介護用品を専門に扱う通販サイトでは、より機能性に特化した商品や、医療現場で使われるような高機能なパジャマを見つけることができます。専門の担当者に相談できる場合もあり、安心して購入できます。
その他：西松屋やユニクロ、ホームセンターは？
西松屋やユニクロ、ホームセンターなどでも介護用パジャマは購入できるのでしょうか。結論から言うと、専門的な介護用パジャマを見つけるのは難しい場合が多いです。
ベビー用品が中心の西松屋や、機能性インナーが中心のユニクロでは、大人の介護に特化したものはほとんどありません。ホームセンターでは、店舗によって介護用品売り場で取り扱いがある場合もあります。
まとめ：本人にぴったりの介護パジャマで快適な毎日を
今回は、介護用パジャマの選び方からおすすめのタイプ、そしてイオンやしまむらなどの販売店について詳しく解説しました。
介護用パジャマは、毎日の着替えを楽にし、介護する側・される側双方の負担を軽減してくれる心強い味方です。大切なのは、ご本人の身体の状態を正しく理解し、快適に過ごせる一着を選ぶことです。ぜひご本人にぴったりのパジャマを見つけて、より快適な生活を送る手助けをしてください。
介護用パジャマに関するよくある質問
ここでは、介護用パジャマを選ぶ際によくある質問や、多くの方が疑問に思う点にお答えします。購入前の最終チェックとして、ぜひ参考にしてください。
介護用パジャマと寝巻きの違いは？
A. 明確な定義はありませんが、一般的に「介護用パジャマ」は上下が分かれたタイプや、つなぎタイプを指すことが多いです。一方「寝巻き」は、浴衣のような形状のものを指す傾向にあります。形状によって適した方が異なります。
なぜ介護の際にパジャマへ着替える必要があるのですか？
A. 日中と夜間で衣服を着替えることは、生活にメリハリをつけ、心身の健康を保つ上で重要です。また、パジャマは快適な睡眠を助けます。衛生面を保つためにも、日中の服とは分けて着用することが推奨されます。
快適に眠れるパジャマの素材はなんですか？
A. 肌触りが良く、吸湿性・通気性に優れた「綿（コットン）」や「ガーゼ」素材がおすすめです。冬場は、保温性があり肌触りが柔らかい「スムース」や「ニットキルト」といった素材も良いでしょう。ご本人の好みや季節に合わせて選んでください。
病院での入院にも使えますか？
A. はい、使えます。特に、前開きや全開になるタイプは、診察や点滴の際に非常に便利です。ただし、病院によっては衣類の指定がある場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
イオンで介護用品が安くなる日はありますか？
A. イオンでは、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」に、イオンカードやWAONでの支払いで5%割引が適用されます。介護用品も対象になることが多いため、これらの日を狙って購入するのがお得です。
