はじめに:その一歩を、もっと軽く、もっと安全に
ご高齢の親御さんやご自身のために、歩きやすい靴を探しているものの、「介護靴やリハビリシューズは、一体どこで買えばいいの?」と悩んでいませんか。普通の靴とは異なるため、いざ必要になると購入場所や選び方に戸惑う方も多いことでしょう。
この記事では、そのようなお悩みを解決するために、介護靴・リハビリシューズが購入できる場所を、イオンやしまむらといった身近な店舗から専門店、便利な通販サイトまで幅広くご紹介します。また、店舗と通販それぞれのメリット・デメリットの比較や、失敗しない選び方のポイント、おすすめの定番メーカーまで、知りたい情報をまとめています。この記事を読めば、ご本人にぴったりの一足を見つける手助けになるはずです。
介護靴・リハビリシューズとは?普通の靴との3つの主な違い
介護靴やリハビリシューズは、高齢の方や足に不安を抱える方が、安全かつ快適に歩行できるよう特別な配慮がされた靴です。一見すると普通の靴のように見えますが、主に「履きやすさ」「安全性」「フィット感」の3つの点で、歩行をサポートする機能が備わっています。
これらの機能は、転倒リスクの軽減や足への負担の軽減に繋がり、活動的な毎日を支援するために重要です。普通の靴との具体的な違いを理解することで、より適切な一足を選べるようになります。
違い1:履きやすさと脱ぎやすさへの配慮
介護靴の多くは、履き口が大きく開くように設計されています。甲の部分がマジックテープやファスナーで大きく開くため、足が入れやすく、ご自身での着脱はもちろん、介助者が履かせる際の負担も軽減されます。
手がうまく動かせない方や、足がむくみやすい方でも簡単に調整できるのが大きな特徴です。また、装具を付けた方でも、フィット感を細かく調整できるため、一日中快適に過ごせるように工夫されています。
違い2:つまずきや転倒を防ぐ安全性
高齢者の室内での事故で多いのが転倒です。介護靴は、こうした事故を防ぐための工夫が凝らされています。例えば、つま先が少し上がった「トゥスプリング」設計でつまずきを防止します。
さらに、滑りにくい素材の靴底(ソール)で安定した歩行をサポートしたり、かかとをしっかり包み込むカウンターで歩行時のぐらつきを抑えるなど、重要な機能が備わっているのが特徴です。
違い3:軽さと足への優しいフィット感
足腰が弱ってくると、靴の重さも負担になります。そのため、介護靴やリハビリシューズは軽量な素材で作られているものがほとんどです。また、時間帯によってむくみやすい高齢者の足の状態に合わせて、マジックテープなどでフィット感を調整できるタイプが多くなっています。
治療用の装具を付けた上からでも履けるよう、ゆったりとした設計のモデルもあり、足元を優しく保護します。これにより、長時間履いても疲れにくく、足への負担を最小限に抑えることが可能です。
【一覧】介護靴・リハビリシューズはどこで買う?主な販売店をチェック
いざ介護靴を探し始めると、どこに行けばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。購入できる場所は、大きく分けて「身近な量販店」「専門知識で安心な専門店」「品揃え豊富な通販」の3つがあります。
それぞれの場所には異なる特徴があるため、ご自身の状況や重視する点に合った購入場所を見つけることが大切です。ここで、それぞれの販売店の特徴を詳しく見ていきましょう。
【身近な店舗】市販品が買える量販店・靴専門店
普段の買い物のついでに立ち寄れるのが、大型スーパーや靴専門店の魅力です。これらの店舗では、実際に商品を手に取って、デザインや素材感を確認できるというメリットがあります。
ただし、介護専門ではないため、品揃えが限られていたり、専門スタッフが不在の場合もあります。まずはどんな商品があるか見てみたい、という方に最適な購入場所と言えるでしょう。
イオンなどの大型スーパー
イオンなどの大型スーパーでは、介護用品売り場や靴売り場の一角に介護靴コーナーが設けられていることがあります。ここでは、プライベートブランドなど、比較的手頃な価格帯の商品が見つかる可能性もあります。
まずはどのような介護靴があるのかを確認したい場合に便利で、気軽に立ち寄って商品を見て回れるのが大きな利点です。ただし、専門的なアドバイスは期待できない場合が多いです。
しまむら・西松屋など
ファッションセンターしまむらや西松屋などでも、高齢者向けの履きやすい靴が販売されていることがあります。非常に安価な点が魅力ですが、専門メーカー品と比べると、転倒防止機能や耐久性が異なる場合があります。
そのため、リハビリ目的など、高い機能性を求める場合は、商品の仕様をよく確認することが必要です。日常使いとして、価格を抑えたい場合に検討してみると良いでしょう。
東京靴流通センターなどの靴専門店
全国展開している東京靴流通センターのシニア割引のような靴専門店でも、シニア向けやウォーキングシューズのコーナーで介護・リハビリ用途に適した靴を取り扱っている店舗があります。ここでは、様々なブランドの靴を比較検討しやすいのがメリットです。
専門的な知識を持つスタッフがいる場合もあり、試着しながら相談できる店舗もあります。幅広い選択肢の中から、自分に合った一足を見つけたい方におすすめです。
カインズなどのホームセンター
カインズなどのホームセンターでも、介護用品の一つとしてリハビリシューズや介護靴が置かれていることがあります。ここでは、他の介護用品と一緒に商品をチェックできるのが便利です。
ただし、品揃えは限られている場合が多いため、特定のブランドや機能性を求める場合は、事前に問い合わせるか、他の店舗も検討することをおすすめします。
【専門家と相談】介護用品専門店・義肢装具店
専門知識を持つスタッフに相談しながら選びたい場合は、介護用品の専門店や福祉用具の販売店が最適です。これらの店舗には、理学療法士やシューフィッターが在籍していることもあり、足の状態を細かく計測した上で、最適な一足を提案してくれます。
装具を使用している場合や、足に特別な悩みがある場合に最も安心できる購入場所です。介護靴の購入方法について詳しく知りたい方は、専門店での相談をぜひ検討してみてください。
【豊富な品揃え】Amazon・楽天市場などのオンライン通販
Amazonや楽天市場などのオンライン通販サイトは、とにかく品揃えが豊富なのが最大の魅力です。実店舗では見つからないようなおしゃれなデザインや、大きいサイズ、小さいサイズも簡単に見つかります。
人気メーカーの公式ショップが出店していることも多く、レビューを参考にしながら自宅でじっくり比較検討できます。忙しい方や店舗に行くのが困難な方には、特に便利な介護用品のネットショッピング手段です。
店舗購入 vs 通販 あなたに合う買い方はどっち?メリット・デメリットを比較
購入場所の選択肢がわかったところで、自分にはどちらが合っているのか、実店舗での購入とオンライン通販のメリット・デメリットを整理してみましょう。この情報を参考に、ご自身にとって最適な買い方を判断してください。
それぞれの購入方法には明確な長所と短所が存在します。ご自身の状況や重視するポイントに合わせて、賢い選択をすることが、満足のいく介護靴選びに繋がります。
店舗(実店舗)で購入するメリット・デメリット
- メリット:
- 試着ができる:フィット感や履き心地を直接確認できるのが最大の利点です。
- 専門家に相談できる:特に専門店では、足の状態に合った的確なアドバイスがもらえます。
- すぐに手に入る:購入したその日のうちから使用を開始できます。
- デメリット:
- 品揃えが限られる:店舗の規模によっては、種類やサイズ、カラーの選択肢が少ない場合があります。
- 価格が比較しにくい:通販サイトのように、その場で複数の商品を比較するのが難しいです。
- 店舗に行く手間がかかる:営業時間内に店舗まで足を運ぶ必要があります。
オンライン通販で購入するメリット・デメリット
- メリット:
- 品揃えが圧倒的に豊富:様々なメーカー、デザイン、価格帯から自由に選べます。
- 価格比較が簡単:レビューや評価を参考にしながら、最も条件の良いショップを選べます。
- いつでもどこでも購入可能:時間を気にせず、自宅でゆっくりと商品を探せます。
- デメリット:
- 試着ができない:サイズ感やフィット感が分かりにくく、合わないリスクがあります。
- 実物を確認できない:色味や素材感が、画面で見た印象と異なる場合があります。
- 届くまでに時間がかかる:注文してから手元に届くまで、数日程度の配送時間が必要です。
※最近では、通販サイトによってはサイズ交換を無料で受け付けているショップも増えています。購入前に返品・交換の条件を確認しておくと安心です。
もう迷わない!失敗しない介護靴・リハビリシューズの選び方5つのポイント
購入場所が決まったら、次はいよいよ靴選びです。何を基準に選べば、ご本人にとって本当に良い一足が見つかるのでしょうか。ここでは、購入前に必ずチェックしておきたい5つの重要なポイントを解説します。
これらのポイントを押さえることで、ご本人の足の状態や生活スタイルに最適な介護靴を選ぶことができます。失敗を避け、長く快適に使える一足を見つけるために、ぜひ参考にしてください。
ポイント1:正確な足のサイズを知る(むくみ・装具も考慮)
靴選びの基本は、正確なサイズを知ることです。長さ(cm)だけでなく、親指と小指の付け根を通る周囲の長さである「足囲(ワイズ)」も非常に重要になります。また、高齢の方は夕方になると足がむくみやすいため、できれば午後に計測するのがおすすめです。
普段から装具を使用している場合は、必ず装具を着けた状態でサイズを測りましょう。装具の厚みや形状によって、必要なサイズが大きく変わることがあるため、この点は特に注意が必要です。
ポイント2:利用シーンで選ぶ(室内用か屋外用か)
介護靴を「どこで履くか」も大切な選択基準です。家の中や施設内で履く「室内用」であれば、高齢者向けのスリッパ選びのように脱ぎ履きしやすく、かつ滑りにくいタイプが適しています。
一方、散歩や通院などで履く「屋外用」は、クッション性や耐久性があり、しっかりとした歩行をサポートするタイプを選びましょう。雨の日も考慮して、防水機能があるものも検討すると安心です。
ポイント3:安全性を重視する(滑りにくさ・つまずきにくさ)
転倒による骨折は、高齢の方の寝たきりの原因になりかねません。靴を選ぶ際は、安全性を最も重視してください。具体的には、靴底に滑り止めの溝がしっかり入っているか、つま先が適度に反り上がってつまずきにくい設計になっているかをチェックしましょう。
また、かかとをしっかり支える構造かどうかも確認してください。安定した歩行のためには、足をしっかりとホールドする機能が欠かせません。これらのポイントを意識して、安全な一足を選びましょう。
ポイント4:着脱が簡単にできるか
ご本人が自分で履く場合でも、介助が必要な場合でも、着脱のしやすさは日々の快適さを大きく左右します。甲の部分がマジックテープやファスナーでガバっと大きく開くタイプは、足入れがスムーズで調整も簡単です。
ベルトの長さや数も、フィット感を左右する重要なポイントになります。複数のベルトがある場合は、個別に調整できるかどうかも確認してください。これにより、足のむくみや装具に合わせた微調整が可能になります。
ポイント5:デザインやカラー(おしゃれなレディース・メンズ向けも)
機能性はもちろんですが、ご本人が「履きたい」と思えるデザインであることも大切です。最近では、介護靴に見えないおしゃれなデザインや、豊富なカラーバリエーションのレディース・メンズ向けシューズがたくさん販売されています。
認知症向けGPSシューズなど機能性シューズも増えています。お気に入りの一足は、外出する意欲にも繋がります。機能性だけでなく、ご本人の好みに合ったスタイルを選ぶことで、より積極的に歩行を楽しんでいただけるでしょう。
【定番】介護靴・リハビリシューズのおすすめ人気メーカー5選
数あるメーカーの中からどれを選べば良いか迷ったら、多くの人に選ばれている定番の人気メーカーから検討するのがおすすめです。ここでは、特に信頼と実績のある5つのブランドをご紹介します。
それぞれのメーカーが持つ独自のコンセプトや機能性を比較し、ご自身のニーズに最も合ったブランドを見つける参考にしてください。定番ブランドなら、品質面でも安心して選ぶことができるでしょう。
徳武産業「あゆみシューズ」
徳武産業の「あゆみシューズ」は、介護靴の代表的なブランドの一つで、病院や介護施設での採用実績が豊富です。その品質は専門家からも高く評価されています。
種類の豊富さに加え、片足販売に対応するなど、一人ひとりの足の悩みに寄り添うサービスが魅力です。足に左右差がある方にも安心して利用いただけますが、圧倒的なシェアを誇るとは確認できません。
アサヒシューズ「快歩主義」
「快歩主義」シリーズで有名なアサヒシューズは、"ひざの負担を軽減し、理想的な歩行をサポートする"ことをコンセプトに掲げています。水に浮くほどの軽量設計と、つまずきを防止するつま先の反り上がりが特徴です。
長年の研究に基づいた安全設計で、快適な歩行を力強く支えてくれます。リハビリ中の方から日常的に歩行する方まで、幅広い方に愛用されている信頼性の高いブランドです。
ムーンスター「パステル」「Vステップ」
子供靴からシニア向けまで、幅広い世代の靴を手がける老舗メーカーのムーンスター。高齢者向けには「パステル」や「Vステップ」シリーズが特に人気を集めています。
履きやすさ・脱ぎやすさにこだわった設計で、リハビリシーンやデイサービスなど、様々な場面で活用されています。日本製の品質にこだわる方にもおすすめできるブランドです。
アシックス「ライフウォーカー」
世界的スポーツブランドのアシックスは、その技術力を活かして高齢者向けの「ライフウォーカー」シリーズを展開しています。スポーツ科学に基づいた設計で、歩行時の安定性や足への負担軽減に優れているのが特徴です。
スポーティーで活動的なデザインを好む方におすすめです。運動機能の維持を重視したい方には特に適しており、快適な歩行をサポートします。
マリアンヌ「SaiSai」
マリアンヌは、長年ナースシューズの製造を手がけてきたメーカーです。そのノウハウが詰まった「SaiSai」シリーズは、病院や施設で働く方々の意見を取り入れて開発されています。
ストレッチ素材によるフィット感や、丈夫で滑りにくいソールなど、プロの現場で求められる機能性が特徴です。耐久性を重視する方には特におすすめで、日々の使用にも耐える信頼性があります。
まとめ:最適な介護靴で、安心・快適な毎日の一歩を

今回は、介護靴・リハビリシューズをどこで買うか、そしてどう選ぶかについて詳しく解説しました。ご自身の状況に合わせた購入場所を選ぶことが大切です。
靴を選ぶ際は、「サイズ」「利用シーン」「安全性」「着脱のしやすさ」「デザイン」という5つのポイントを必ず確認してください。これらを押さえることで、最適な一足を見つけることができます。
介護靴・リハビリシューズのよくある質問
介護シューズはどこで買うのがおすすめですか?しまむらやイオンでも売っていますか?
A. 実際に試着してフィット感を確かめたい場合は、介護用品専門店や靴専門店の利用がおすすめです。専門家に相談できる安心感もあります。イオンやしまむらなどの身近な店舗でも販売されていますが、品揃えは店舗によります。豊富な種類から選びたい場合は、Amazonや楽天市場などのオンライン通販が便利です。
失敗しない介護シューズの選び方やサイズ選びのコツは?
A. 失敗しないためには、①足長と足囲を正確に測る、②室内用か屋外用か用途を明確にする、③滑りにくさやつまずきにくさといった安全性を確認する、④マジックテープ式など着脱しやすいものを選ぶ、といった点が重要です。特にサイズは、むくみを考慮して夕方に測るのがコツです。
介護靴やリハビリシューズは医療費控除の対象になりますか?
A. 原則として、ご自身の判断で購入した既製の介護靴やリハビリシューズは医療費控除の対象にはなりません。ただし、医師の指示に基づき、治療やリハビリのために特別に製作した「靴型装具」と判断された場合は、対象となる可能性があります。詳しくは管轄の税務署や、医療機関にご確認ください。
そもそも介護靴とはどのような靴ですか?
A. 介護靴とは、高齢の方や病気・怪我などで足に不安がある方が、安全で快適に歩けるように特別に設計された靴のことです。履き口が大きく開いて着脱しやすかったり、軽量でつまずきにくい構造になっていたりと、転倒を予防し、足への負担を軽くするための様々な工夫がされています。