
はじめに:キャリーバッグで毎日の外出をもっと快適に
年齢を重ねると、毎日の買い物や楽しみにしている旅行の際、「荷物が重くて大変…」「少し歩くと疲れてしまう…」と感じることが増えてきませんか。そんな悩みを抱える高齢者の方にぜひおすすめしたいのが、便利な「キャリーバッグ」です。
キャリーバッグがあれば、重いお米や飲み物も楽に運べ、移動の際の体の負担をぐっと減らしてくれます。最近では、体を支えやすいように工夫されたものや、デザインがおしゃれなもの、疲れた時に座れるものなど、様々なタイプが登場しています。自分にぴったりの一台を見つけることで、外出がもっと快適で楽しいものに変わるはずです。
この記事では、高齢者向けキャリーバッグの選び方から、利用シーンごとのおすすめ商品まで、分かりやすく解説していきます。
高齢者向けキャリーバッグの選び方5つの重要ポイント
数多くのキャリーバッグの中から、ご自身に最適な一台を見つけるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。デザインや価格だけで選んでしまうと、「重くて使いにくい」「必要な機能がなかった」といった失敗につながりかねません。ここでは、購入前に必ずチェックしたい5つの重要なポイントを解説します。これらの条件を一つずつ確認しながら、ご自身の使い方に合ったキャリーバッグを絞り込んでいきましょう。
ポイント1:使い方に合ったタイプで選ぶ
高齢者向けのキャリーバッグには、様々な種類があります。ご自身の体の状態や、主に利用したい場面を想像しながら、最適なタイプを選ぶことが最初のステップです。ここでは代表的な3つのタイプをご紹介します。それぞれの特徴を理解し、どのタイプがご自身の希望に最も近いか考えてみましょう。
体を支えやすい「横押しタイプ」
体の横にバッグを置いて、ベビーカーのように押して進むのが「横押しタイプ」です。体の重心の近くで操作できるため、歩行が安定しやすく、軽い力で楽に方向転換できるのが魅力です。バッグが体の前に出ないため、人混みの中でも邪魔になりにくく、スマートに移動できます。
杖のように軽く体重をかけて体を支えられるよう設計されたハンドルもあり、歩行に少し不安がある方にも安心です。小回りが利くので、スーパーの通路など狭い場所でも快適に使えます。
坂道でも安心な「ブレーキ付き」
安全性を重視するなら、ブレーキ機能は欠かせません。特に、手元のハンドルで簡単に操作できるブレーキが付いていると非常に便利です。下り坂でスピードを調整したり、バスや電車の中で不意に転がっていくのを防いだりできます。
さらに、車輪を完全に固定できる駐車ロック機能があれば、両手を使いたい時や、椅子として座る際に動いてしまう心配がなく安心です。ご自身の握力に合った、操作しやすいブレーキを選びましょう。
疲れたら座れる「椅子付きタイプ」
「お出かけの途中で、ちょっと休憩できる場所があれば…」と感じる方には、椅子付きタイプがおすすめです。バスや電車の待ち時間、病院の待合室、旅行先などで、好きな時に腰を下ろして休めるのは大きなメリットです。公園の景色を眺めながら一休み、といった使い方もできます。
ただし、椅子としての強度を確保するため、バッグ全体の重量が重くなる傾向があります。ご自身の体力や、持ち上げる機会がどれくらいあるかを考慮して選びましょう。
ポイント2:安全性で選ぶならブレーキ機能をチェック
キャリーバッグを安全に使う上で、ブレーキは非常に重要な機能です。特に、坂道の多い地域にお住まいの方や、電車やバスを頻繁に利用する方は、手元で操作できるブレーキが付いたモデルを選びましょう。ブレーキには、レバーを握っている間だけ作動するタイプや、ボタン式など様々な仕様があります。また、駐車時には車輪をしっかり固定するロック機能があると、さらに安心感が高まります。購入前には、実際にブレーキの操作感を試し、ご自身の力で楽に扱えるかを確認することをおすすめします。
ポイント3:軽さと容量のバランスで選ぶ
「軽さ」と「容量」は、キャリーバッグ選びにおける重要な要素ですが、両立が難しい部分でもあります。一般的に、軽量なモデルは容量が小さく、大容量のモデルはバッグ自体の重量も増します。そのため、主に何を入れるのか、どれくらいの量を運びたいのかを考え、最適なバランスを見つけることが大切です。バッグの素材によっても重さは変わり、布製やナイロン製は軽く、アルミフレームなどは頑丈ですが重くなる傾向があります。用途に合わせて、最適な重さとサイズを選びましょう。
日常の買い物なら20L以下の軽量モデル
スーパーでの食料品の購入など、日常的な買い物で使うのがメインなら、容量15L~20L程度、重さ2kg前後の軽量・コンパクトなモデルがおすすめです。小回りが利き、お店のカートと一緒に動かす際も邪魔になりにくいサイズ感が魅力です。牛乳やお米といった重いものを買う日に特に活躍します。生鮮食品や冷凍食品を買う機会が多い方は、バッグ内部がアルミでコーティングされた、保冷・保温機能付きのタイプを選ぶとさらに便利です。
旅行なら1泊10Lを目安に
1泊以上の旅行や、帰省などで使用する場合は、荷物の量に合った容量が必要です。一般的に、キャリーバッグの容量は「1泊あたり10L」が目安とされています。例えば、2泊3日の旅行なら30L前後の容量があると安心です。季節によって衣類の量も変わりますし、お土産で荷物が増えることも想定して、少し余裕のある大きさを選ぶと良いでしょう。ただし、容量に比例してバッグ自体の重さも増えるため、体力に合った無理のないサイズ選びが重要です。
ポイント4:静音性と走行性に優れたキャスターを選ぶ
キャリーバッグの快適さを左右するのが「キャスター(車輪)」の性能です。アスファルトの上を転がす際の「ガラガラ」という走行音は、意外と気になるもの。特に早朝や夜間に使う方は、静音性に優れたキャスターを搭載したモデルを選ぶのがマナーです。また、キャスターの直径が大きいほど、多少の段差や点字ブロックもスムーズに乗り越えやすくなります。360度回転する4輪タイプは小回りが利き、方向転換が楽なので、街中での使用におすすめです。
ポイント5:外出が楽しくなるおしゃれなデザインを選ぶ
機能性や安全性はもちろん大切ですが、毎日のお出かけの相棒にするなら、デザインにもこだわりたいものです。ご自身の好きな色や、お気に入りの柄のキャリーバッグを持つと、気分が上がり、外出がもっと楽しくなります。最近では、いかにもな介護用品といった雰囲気ではなく、ファッションの一部として楽しめるような、おしゃれなデザインの製品が豊富に揃っています。服に合わせやすいシンプルなカラーから、気分が華やぐ花柄まで、幅広い選択肢の中からお気に入りの一台を見つけてください。
【2025年最新】高齢者におすすめの人気キャリーバッグ10選
ここからは、これまで解説してきた選び方のポイントを踏まえ、高齢者の方に本当におすすめしたい人気のキャリーバッグをご紹介します。今回は、「日常の買い物におすすめの5選」と「小旅行におすすめの5選」の2つの部門に分けて、それぞれの特徴や魅力を詳しく解説します。どの商品も、使いやすさや安全性、デザイン性に優れたものばかりですので、ぜひ参考にしてください。
【買い物におすすめ】おしゃれで軽いキャリーバッグ5選
毎日のお買い物を少しでも楽に、そして楽しくしてくれる、軽量でおしゃれなキャリーバッグを厳選しました。スーパーのカートに掛けられるフック付きのモデルや、食品の鮮度を保つ保冷機能付きなど、買い物に便利な機能が充実しています。デザイン性も高く、お散歩やお友達とのランチなど、様々なシーンで活躍してくれるでしょう。
【旅行におすすめ】座れる・大容量キャリーバッグ5選
1泊2日程度の小旅行や、荷物が多くなりがちな通院などに最適な、少し大きめサイズのキャリーバッグをご紹介します。移動中の休憩に便利な椅子付きタイプや、安定した走行が魅力のモデルを中心に選びました。旅の準備から移動中、旅先での時間まで、あらゆる場面であなたの快適な旅をサポートしてくれる頼もしいパートナーです。
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購入前に知っておきたい!キャリーバッグとシルバーカーの違い
高齢者向けの歩行をサポートする道具として、「シルバーカー」を思い浮かべる方も多いでしょう。キャリーバッグとシルバーカーは見た目が似ているものもありますが、その使用目的は全く異なります。ご自身の体の状態に合わないものを選ぶと思わぬ事故につながる危険もあるため、購入前に両者の違いを正しく理解しておきましょう。
キャリーバッグは「荷物を運ぶ」のが主な目的
キャリーバッグの第一の目的は、その名の通り「バッグ」として荷物を楽に運ぶことです。そのため、基本的にはハンドルやフレームに全体重をかけるような使い方は想定されていません。杖の代わりに使うと、破損や転倒の原因になる可能性があるため注意が必要です。ただし、「スワニー」の製品のように、ハンドル部分が体を支えやすいよう工夫され、歩行を補助する役割も兼ね備えたキャリーバッグも存在します。
シルバーカーは「歩行を補助する」のが主な目的
一方、シルバーカーは自立して歩ける方の安定した歩行を補助するための「福祉用具」です。ハンドルに体を預けながら歩くことを前提に設計されており、しっかりとした強度があります。多くの製品に椅子や荷物入れが付いていますが、あくまでメインは歩行補助機能です。なお、シルバーカーは歩行器とは異なり、介護保険の対象外となります。
高齢者向けキャリーバッグはどこで売ってる?主な販売店と特徴
「自分に合ったキャリーバッグが欲しいけれど、どこで探せばいいの?」という疑問をお持ちの方も多いでしょう。高齢者向けのキャリーバッグは、様々な場所で購入できます。ここでは、主な販売店とその特徴をご紹介します。それぞれのメリットを比較し、ご自身に合った購入方法を選びましょう。
専門店(スワニーなど):専門スタッフに相談しながら選べる
「スワニー」の直営店や百貨店の専門コーナーなどでは、専門知識が豊富なスタッフに相談しながら、じっくりと商品を選べるのが最大のメリットです。使い方や体の状態を伝えれば、最適なモデルを提案してくれます。実際に様々な商品を試しながら、ハンドルの高さやブレーキの操作感などを納得いくまで確認できます。価格は定価が基本ですが、購入後のアフターサービスも充実しており、安心して長く使いたい方におすすめです。
大型スーパー(イオンなど):実物を見ながら比較検討できる
イオンなどの大型スーパーでは、介護用品売り場や旅行かばん売り場でキャリーバッグを取り扱っていることが多くあります。複数のメーカーの商品が並んでいるため、実物を見たり、押してみたりしながら、デザインや大きさを比較検討できるのが魅力です。セール時にはお買い得な価格で購入できるチャンスもあります。普段のお買い物のついでに、気軽に立ち寄ってチェックできるのも便利な点です。
ホームセンター:手頃な価格帯の商品が見つかりやすい
カインズやコーナンといったホームセンターでも、ショッピングカートのコーナーでキャリーバッグが販売されています。ホームセンターの魅力は、比較的リーズナブルな価格帯の商品が充実していることです。機能はシンプルでも、とにかく手頃な価格で試してみたいという方には良い選択肢でしょう。オリジナルのプライベートブランド商品など、コストパフォーマンスに優れた一品が見つかるかもしれません。
通販サイト(Amazon・楽天市場):豊富な品揃えと口コミが魅力
Amazonや楽天市場などの通販サイトは、店舗に足を運ぶことなく、自宅でゆっくりと商品を探せるのが大きな利点です。何よりその品揃えは圧倒的で、実店舗では見かけないような多様なデザインや機能のバッグを見つけることができます。また、実際に商品を購入した人のレビュー(口コミ)が非常に参考になります。使用感や耐久性など、リアルな声を確認してから購入を決めたい方におすすめです。
まとめ:あなたにぴったりのキャリーバッグで、安全で楽しい毎日を

今回は、高齢者向けのキャリーバッグの選び方から、おすすめの商品、シルバーカーとの違いまで詳しく解説しました。たくさんの種類がありますが、以下の5つのポイントを意識すれば、きっとあなたにぴったりの一台が見つかります。
- ポイント1:使い方に合ったタイプ(横押し、座れるなど)を選ぶ
- ポイント2:安全性を重視し、ブレーキ機能を確認する
- ポイント3:軽さと容量のバランスを考える(買い物か旅行か)
- ポイント4:静かでスムーズなキャスターを選ぶ
- ポイント5:外出が楽しくなる、お気に入りのデザインを選ぶ
信頼できるキャリーバッグは、あなたの行動範囲を広げ、日々の生活をより豊かにしてくれる頼もしいパートナーです。この記事を参考に、ぜひ最高の相棒を見つけて、これからも安全で快適な外出を楽しんでください。
高齢者のキャリーバッグに関するよくある質問
最後に、高齢者向けキャリーバッグについて、お客様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。購入前の最後の疑問や不安を、ここで解消しておきましょう。
横押しカートとはどのようなものですか?
体の横に添わせて、ベビーカーのように体の力で押して進むタイプのカートです。体の重心の近くで操作できるため、歩行が安定しやすく、方向転換も楽に行えます。バッグ部分が体の前に来ないため、人混みの中でも周囲の邪魔になりにくいというメリットもあります。
キャリーバッグと旅行かばん、どちらが良いですか?
荷物の量や重さ、移動手段によって異なります。衣類などで荷物が多くかさばる場合や、電車・バスでの移動で歩く距離が長い場合は、転がして楽に運べるキャリーバッグが便利です。一方、荷物が少なく、車での移動がメインであれば、軽量なボストンバッグなどの旅行かばんも選択肢になります。
2泊〜3泊の旅行に必要なキャリーバッグの容量は?
旅行用のキャリーバッグは「1泊あたり10L」の容量が一般的な目安です。そのため、2泊3日のご旅行であれば、25L~40L程度のサイズがおすすめです。冬場で衣類がかさばる場合や、旅先でお土産をたくさん買う予定がある場合は、少し大きめのサイズを選ぶと荷物が増えても安心です。
軽いキャリーケースの重さはどのくらいですか?
素材やフレームの構造によって大きく異なりますが、一般的に「軽量モデル」と呼ばれるキャリーケースはおよそ2.5kg以下のものを指すことが多いです。中には、最新の素材や技術を駆使して、2.0kgを切るような非常に軽い製品も開発されています。力に自信のない方は、ぜひ「重さ」を重視して探してみてください。
キャリーバッグの寿命はどのくらいですか?
ご使用になる頻度や扱い方によって大きく変わりますが、一般的なキャリーバッグの寿命は5年~10年程度が目安と言われています。特に負担がかかりやすいキャスター部分や、伸縮するハンドル部分が劣化しやすい箇所です。走行時に異音がする、ハンドルの伸縮がスムーズでなくなった、などのサインが見られたら買い替えを検討しましょう。
高齢者向けキャリーバッグで人気のメーカーは?
体を支えながら楽に歩ける独自の「湾曲ハンドル」が特徴の「スワニー(SWANY)」は、高齢者向けキャリーバッグの代名詞ともいえる人気のメーカーです。また、スーツケースやバッグの老舗である「エース(ACE)」なども、シニア世代に向けた使いやすくおしゃれな製品を多数販売しています。