高齢の親御さんの一人暮らしや、ご自身の家の防犯対策でインターホンの交換を考えていませんか。年齢とともに耳が聞こえにくくなったり、画面の文字が見えづらくなったりと、不安を感じることも増えますよね。特に訪問販売や不審者への対応は心配の種です。
この記事では、高齢者の方でも安心して使えるインターホンの選び方を、便利な機能とともに詳しく解説します。防犯対策はもちろん、離れて暮らす家族の見守りにも役立つ最適な一台を見つけることで、毎日の暮らしに安心をプラスしましょう。
高齢者の暮らしを守るインターホン選びの重要ポイント

高齢者の安全な暮らしを守るためには、ご自身の状況に合ったインターホンを選ぶことが非常に重要です。加齢による身体的な変化や、防犯面での不安を解消できる機能が備わっているかどうかが、安心して生活するための鍵となります。
例えば、耳が遠くなった方でも来客に気づけるよう、音だけでなく光で知らせる機能は欠かせません。また、不審者をしっかりと確認し、防犯対策として役立つ録画機能や夜間でも鮮明に映るカメラ機能も大切です。暮らしの安心感を高めるために、これらのポイントをしっかり押さえましょう。
高齢者向けインターホンのおすすめな選び方と機能解説

高齢者向けのインターホンを選ぶ際は、日常の使いやすさと万が一の時の安心感を両立させる機能に着目することが大切です。ここでは、具体的な選び方のポイントと、あると便利な機能を一つひとつ分かりやすく解説していきます。
設置の手軽さから、画面の見やすさ、操作の簡単さに至るまで、様々な角度からチェックすべき項目を紹介します。ご自身やご家族の生活スタイルに最適な機能を見つけるための参考にしてください。これらのポイントを押さえることで、より快適で安全な毎日を送ることができます。
設置が簡単な工事不要のワイヤレス式がおすすめ
インターホンの交換や後付けを考える際、最も手軽なのが工事不要のワイヤレス式です。配線工事が必要ないため、賃貸住宅にお住まいの方や、大掛かりな工事を避けたい方に最適。玄関子機と室内親機が無線で通信するため、簡単に設置できます。
多くの製品は乾電池式や充電式で、両面テープやネジで手軽に取り付けが可能です。ただし、電波の届く範囲や電池交換の手間といったデメリットも理解したうえで選びましょう。ホームセンターや家電量販店でも多くの種類が販売されています。
大きな音や光で知らせる機能で見逃しを防ぎましょう
年齢を重ねると「チャイムの音が聞こえなかった」という経験が増えることがあります。そんな不安を解消するのが、大きな音量に調節できる機能や、光の点滅で来客を知らせる機能です。特にLEDライトが点灯・点滅するタイプは、聴力に不安がある方でも来訪に気づきやすくなります。
製品によっては、呼び出し音の種類を変更したり、音量を段階的に調整したりすることも可能です。就寝中など、音を鳴らしたくない時間帯には光だけで知らせる設定にできるモデルもあり、生活リズムに合わせて柔軟に活用できます。
大画面と夜間カメラで来訪者をしっかり確認できます
訪問者が誰なのかをはっきりと確認することは、防犯の第一歩です。そのため、モニター画面が大きいテレビドアホンを選ぶことが重要になります。画面が大きいだけでなく、ズーム機能があれば相手の顔を拡大して確認できるため、より安心です。
また、夜間や暗い場所でも来訪者の顔を鮮明に映し出す、LEDライト付きの夜間カメラ機能も欠かせません。広角レンズを搭載したモデルなら、玄関周りの広い範囲を映し出せるため、不審な人物が隠れていないかもしっかりとチェックできます。
操作が簡単なボタン式やワンタッチ通話機能も要確認
多機能な製品は魅力的ですが、操作が複雑だと使いこなせない可能性があります。高齢者の方にとっては、誰でも直感的に操作できるシンプルなデザインが一番です。大きくて分かりやすいボタン配置のモデルや、「通話」ボタンを押すだけで会話が始められるワンタッチ機能付きがおすすめです。
タッチパネル式もおしゃれですが、ボタンの感触で操作を確かめたい方には、物理的なボタンがある機種の方が安心かもしれません。実際に店頭で触ってみるなど、ご自身が最も使いやすいと感じる操作方法の製品を選びましょう。
録画機能があれば留守中も安心で防犯対策になります
録画機能付きのインターホンは、留守中の来訪者を記録してくれるため、非常に心強い存在です。チャイムが押されると自動で録画を開始するモデルが多く、帰宅後に誰が来たのかを映像で確認できるため、防犯対策に直結します。
不審者の記録は、万が一の際に警察へ提出する証拠としても役立ちます。SDカードに対応している機種なら、長時間の録画やデータの保存も簡単です。留守がちなご家庭や、一人暮らしの安全を守るために、ぜひ検討したい機能の一つです。
スマホ連携機能で外出先からでも安否確認ができます
最近人気が高まっているのが、スマートフォンと連携できるインターホンです。この機能があれば、外出先でもスマホを通じてリアルタイムで来客対応が可能になります。宅配便の受け取りや、急な来訪者への応対もスムーズに行えます。
さらに、離れて暮らす家族にとっては、親の安否確認ツールとしても活用できます。応答の様子から元気かどうかをさりげなくチェックしたり、高齢者の見守りに役立つ通知グッズと併用したりすることで、日々の安心感が高まります。自宅にWi-Fi環境が必要になるため、導入前に確認しておきましょう。
室内子機があれば家の中のどこにいても応答可能です
玄関から離れた部屋にいると、インターホンの呼び出し音が聞こえにくかったり、応答するために急いで移動するのが大変だったりします。そんな時に便利なのが、持ち運びができる室内子機です。子機を寝室やリビングに置いておけば、家のどこにいてもその場で来客対応ができます。
製品によっては複数の子機を増設できるため、2階建ての住宅でも各階に設置することが可能です。足腰に不安のある方や、家の広い範囲で過ごすことが多い方にとっては、必須ともいえる便利な機能です。
高齢者におすすめのインターホンを目的別に紹介

ここでは、信頼性の高い人気メーカーの中から、高齢者の方におすすめのインターホンを目的別に紹介します。各メーカーの製品にはそれぞれ特徴があるため、ご自身のニーズに最も合ったモデルを見つけるための参考にしてください。
見守り機能が充実した多機能モデルから、とにかく操作が簡単なシンプルモデルまで、様々な選択肢があります。価格やデザインだけでなく、本当に必要な機能が備わっているかを比較検討することが大切です。
パナソニック製|多機能で見守りにも最適なモデル
パナソニック製のインターホンは、高画質・高機能なモデルが豊富なことで知られています。特にスマホ連携機能が充実しており、外出先からの応答や見守り機能を重視する方におすすめです。「外でもドアホン」シリーズは、専用アプリで簡単に操作できます。
また、広角レンズや夜間でもカラーで鮮明に映るカメラ性能、詳細な録画機能など、防犯面での安心感も非常に高いのが特徴です。家族の安全と安心を第一に考えるなら、パナソニック製品は有力な選択肢となるでしょう。
アイホン製|シンプルな操作性で使いやすいモデル
インターホン専門メーカーであるアイホンは、品質の高さと信頼性で定評があります。特に、誰でも直感的に使えるシンプルな操作性を追求したモデルが多く、複雑な機能は不要で、とにかく簡単に使える製品を求めている高齢者の方にぴったりです。
大きなボタンや分かりやすいアイコン表示など、ユニバーサルデザインに配慮した製品が揃っています。基本的な通話やモニター確認機能がしっかりしており、長く安心して使い続けられる点が大きな魅力と言えるでしょう。
アイリスオーヤマ製|便利なみはり機能付きモデル
アイリスオーヤマ製のインターホンは、優れたコストパフォーマンスが魅力です。手頃な価格帯でありながら、録画機能や夜間カメラなど、防犯に必要な基本機能をしっかりと搭載しています。費用を抑えつつ、安心して使える製品を探している方におすすめです。
一部のモデルには、玄関先の人の動きを検知して自動で録画を開始する「みはり機能」も搭載されており、防犯意識の高い方に人気です。工事不要のワイヤレスモデルもラインナップが豊富で、手軽に導入しやすい点もポイントです。
インターホンの取り付けや交換はどうすればいいの?

新しいインターホンを選んだら、次に関心を持つのは取り付け方法でしょう。製品の種類によって、自分で簡単に設置できるものと、専門業者による工事が必要なものがあります。ここではそれぞれの方法と、業者に依頼する場合の注意点を解説します。
ご自宅の設備状況や、選んだインターホンのタイプによって最適な方法は異なります。安全かつ確実に取り付けを行うために、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
工事不要のワイヤレス式なら自分で取り付けも可能です
ワイヤレス式のインターホンは、配線工事が不要なため、多くの場合ご自身で取り付けることが可能です。玄関子機は付属の両面テープやネジでドアや壁に固定し、室内親機はコンセントに繋ぐか電池を入れるだけで設置が完了します。取扱説明書の手順に従えば、特別な工具がなくても作業できます。
ただし、電源コードを直接配線に繋ぐ「電源直結式」から交換する場合は、電気工事士の資格が必要です。既存の設備がどのようなタイプか、事前に確認しておきましょう。
専門業者に依頼する場合の費用相場と選び方のコツ
電源直結式のインターホンの取り付けや、配線工事が必要な場合は、必ず専門業者に依頼しましょう。費用は工事内容によって異なり、本体価格とは別に1万円~3万円程度が相場です。複数の業者から見積もりを取り、料金とサービス内容を比較検討することが重要です。
業者を選ぶ際は、電気工事士の資格を保有しているか、実績は豊富か、アフターサービスはしっかりしているかなどを確認しましょう。高齢者向けホームセキュリティの比較情報サイトや、地域の電気工事業者に相談するのも一つの方法です。
まとめ:高齢者に最適なインターホンで安心な毎日を

高齢者の方が安心して暮らすために、インターホンは非常に重要な役割を担います。来訪者をはっきりと確認できる大きな画面、聞き逃しを防ぐ大きな音や光、そして万が一の際に役立つ録画機能は、ぜひ備えておきたい機能です。ご自身の身体状況や住まいの環境に合わせて、最適な一台を選びましょう。
また、スマホ連携機能や室内子機は、ご本人の利便性を高めるだけでなく、離れて暮らす家族の見守りにも繋がります。この記事で紹介した選び方のポイントを参考に、日々の暮らしに大きな安心感をもたらすインターホンを見つけてください。
高齢者のインターホン選びに関するよくある質問

最後に、高齢者向けのインターホン選びで多くの方が疑問に思う点について、Q&A形式で解説します。取り付け方法や製品選びの迷いを解消し、納得のいくインターホン選びの参考にしてください。
細かい疑問点をクリアにすることで、より安心して製品の導入を進めることができます。ぜひ最後までチェックして、ご自身の不安や悩みの解決にお役立てください。
インターホンの取り付けは自分でもできますか?
工事不要のワイヤレス式インターホンであれば、ご自身での取り付けが可能です。多くの製品には、取り付け用のネジや両面テープが付属しており、説明書通りに進めれば簡単に設置できます。特別な知識や工具は基本的に必要ありません。
一方で、既存の配線を利用する電源直結式の取り付け・交換には、電気工事士の資格が法律で義務付けられています。この場合は、必ず専門の業者に依頼してください。安全を最優先に考えましょう。
工事不要のワイヤレス式と有線式はどちらがいい?
どちらが良いかは、住居の環境や求める性能によって異なります。ワイヤレス式は設置が簡単で賃貸でも導入しやすいのが最大のメリットですが、有線式に比べて通信が不安定になる可能性や、電池交換の手間がかかる点がデメリットです。より詳しい対策は、インターホンの音が聞こえない時の原因と対策の記事も参考にしてください。
一方、有線式は配線工事が必要ですが、映像や音声が安定しており、電池切れの心配もありません。安定性を重視するなら有線式、手軽さを求めるならワイヤレス式がおすすめです。
インターホンの音が聞こえない時の対策はありますか?
音が聞こえない場合、まずは本体の音量設定が小さくなっていないか確認しましょう。それでも聞こえにくい場合は、より大きな呼び出し音が出せるモデルへの交換が有効です。音だけでなく、LEDライトの光で来客を知らせる機能が付いた製品も非常に効果的です。
また、家のどこにいても応答できる室内子機を増設したり、スマホ連携機能で手元のスマートフォンに通知を送る方法もあります。高齢者向け電話機が聞こえない悩みと同様の対策が役立つこともあります。
スマホと連動させるにはどうすればいいですか?
インターホンをスマホと連動させるには、まず「スマホ連動対応」のインターホン(テレビドアホン)を購入する必要があります。次に、ご自宅にインターネットに接続されたWi-Fi環境を準備してください。無線LANルーターが必要になります。
準備が整ったら、インターホンの親機を自宅のWi-Fiに接続し、お持ちのスマートフォンにメーカー指定の専用アプリをインストールします。アプリの画面の指示に従って初期設定を完了させれば、連動機能が使えるようになります。
インターホンの寿命はどれくらいですか?
一般的に、インターホン(テレビドアホン)の寿命は、設置から約10年~15年が目安とされています。使用環境や頻度によって異なりますが、この年数を超えると、モニターの映りが悪くなる、音声が途切れるなどの不具合が発生しやすくなります。故障のサインが見られたら、交換を検討する時期です。
最新の機種は防犯性能や利便性が大きく向上しているため、寿命を迎える前に新しいモデルへ交換することもおすすめです。安い高齢者向け見守りサービスと合わせて防犯設備を見直す良い機会にもなります。