はじめに：ソファからの立ち上がりに、お悩みではありませんか？
「最近、ソファから立ち上がるのが辛い」「よっこいしょ、と声が出るようになった」「膝や腰への負担が心配…」そんなお悩みをお持ちではありませんか？ソファはリビングでのくつろぎに欠かせない家具ですが、年齢とともに立ち座りの動作が負担に感じられることがあります。
しかし、ご自身の体に合った「立ち上がりやすいソファ」を選ぶことで、その悩みは大きく軽減できます。
この記事では、ライフエンディング分野に精通したプロの視点から、高齢者の方が足腰に負担をかけずに快適に過ごせるソファの選び方を、5つの重要ポイントに絞って徹底解説します。さらに、ニトリで探す際のコツや、具体的なおすすめ商品もご紹介。この記事を読めば、あなたにぴったりの一台がきっと見つかります。
高齢者が立ち上がりやすいソファを選ぶ【5つの重要ポイント】
ソファ選びで失敗しないためには、デザインや価格だけで選ぶのではなく、ご自身の体を支え、日々の動作を楽にしてくれる機能面を重視することが大切です。ここでは、特に重要となる5つのポイントをご紹介します。この基準で選べば、購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することを防げます。
ポイント1：座面の高さ｜膝に負担のかからない「40cm以上」が目安
立ち上がりやすさに最も影響するのが「座面の高さ」です。一般的に、低すぎるソファは立ち上がる際に膝や腰に大きな負担がかかります。
目安として、床から座面までの高さが40cm～45cm程度のものを選ぶのがおすすめです。これは、一般的なダイニングチェアと同じくらいの高さです。座ったときに膝が90度か、それより少し下がるくらいの高さだと、スムーズに立ち上がることができます。
理想的な高さは「身長 ÷ 4」とも言われますが、個人差があるため、実際に店舗で座ってみて、楽に立ち上がれるかを確認することが重要です。その際は、クッションの沈み込みも考慮して選びましょう。
ポイント2：座面の硬さ｜体が沈み込まない「硬め」のクッションを選ぶ
ふかふかで柔らかいソファは魅力的ですが、立ち上がりやすさを考えると「硬め」で適度な反発力のあるクッションが適しています。
体が深く沈み込む柔らかいソファは、お尻が固定されてしまい、立ち上がるためにより多くの力が必要になります。一方、硬めのクッションなら、お尻が沈み込みすぎず、安定した姿勢からスムーズに次の動作へ移ることが可能です。
素材としては、高反発ウレタンや、しっかりとした構造のポケットコイルを使用したものがおすすめです。座り心地の好みもありますので、実際に座って硬さを確かめ、「沈み込みすぎないか」を基準に選んでみてください。
ポイント3：肘掛け（アームレスト）｜立ち座りを支える安定感のあるものを
見落としがちですが、「肘掛け」は立ち座りの動作を補助する“手すり”のような重要な役割を果たします。特に足腰に不安のある方にとっては、体を支えるために必要不可欠なパーツです。
選ぶ際は、以下の点を確認しましょう。
- 安定感のある素材：体重をかけてもぐらつかない、木製などのしっかりした素材がおすすめです。
- 握りやすい形状と高さ：平らで幅が広いものや、しっかりと握れる太さのあるものが力を入れやすいです。
デザイン性だけでなく、立ち上がる時にしっかりと体重を預けられるかどうか、という機能面から肘掛けの有無や形状を選びましょう。
ポイント4：背もたれの高さと角度｜長時間でも疲れにくく、姿勢を保てるか
リラックスするために、背もたれの快適さも重要です。首や肩までしっかりと支えてくれる「ハイバックタイプ」のソファは、テレビ鑑賞や読書など、長時間座って過ごす場合に疲れにくいのでおすすめです。
ただし、背もたれの角度が後ろに倒れすぎていると、起き上がって立ち上がるまでに一苦労することも。そのため、角度を調節できるリクライニング機能があると、リラックスしたい時と、立ち上がりを意識する時で姿勢を変えられて便利です。正しい姿勢を保ちやすいことは、結果的に体への負担軽減に繋がります。
ポイント5：素材と手入れのしやすさ｜清潔に長く使うためのチェック項目
毎日使うソファは、清潔に保てるかどうかも大切な選択基準です。素材によって手入れの方法が異なるため、ご自身のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
- 合皮（PUレザーなど）：メリットは、水や汚れに強く、汚れてもサッと拭き取れる点です。手入れが非常に簡単です。
- ファブリック（布製）：メリットは、温かみのある風合いと肌触りの良さです。デメリットは汚れが染み込みやすい点ですが、カバーを外して洗濯できる「カバーリングタイプ」なら安心です。
長く快適に使い続けるために、手入れのしやすさも忘れずにチェックしてください。
【厳選】高齢者向け！立ち上がりやすいおすすめソファ5選
これまでの5つのポイントを踏まえ、高齢者の方でも安心して使える、立ち上がりやすいソファを厳選して5つご紹介します。ご自身の身体の状態やお部屋のインテリアに合わせて、最適な一台を見つけるための参考にしてください。
【おすすめ1】デザイン性と安定感を両立した木製フレームソファ
おしゃれなウッドフレームがリビングの主役になる、2人掛けソファです。座面は「やや硬め」の低反発クッションが体をしっかり支え、沈み込みが少ないため立ち座りの動作が非常にスムーズ。安定感のある肘掛けも、体重を預ける際の安心感に繋がります。カバーは全て取り外して洗える「フルカバーリング仕様」なので、いつでも清潔に使えるのも嬉しいポイント。デザインにも日々の使いやすさにもこだわりたいご夫婦に最適です。
【おすすめ2】組立不要ですぐ使える！コンパクト高座椅子「きらく」
組み立てが苦手な方でも安心の「完成品」として届く、一人用の高座椅子です。4段階で座面の高さを調節でき、ご自身の使いやすいポジションに合わせられます。特に和室で使ったり、こたつと合わせてリラックスしたりするのに丁度良い高さ設定です。背もたれをたためばコンパクトになり、お掃除の際の移動も楽々。届いたその日から使える、手軽さが魅力のパーソナルチェアです。
【おすすめ3】座り心地と機能性を追求した高機能高座椅子「かなた」
まるで高級な一人用ソファのように、座り心地と機能性を両立させた高座椅子です。最大の特長は、座面の高さを8段階、最大46cmまで調節できること。これにより、ご自身の体格に合わせ、最も立ち上がりやすい理想的な高さを実現できます。座面にはへたりにくいポケットコイルを使用し、長時間の利用でも快適そのもの。手元のレバーで座ったままリクライニングも可能で、まさに至れり尽くせりの一台です。
【おすすめ4】全身リラックスを叶える多機能リクライニングチェア
頭・背中・足先の3箇所がそれぞれリクライニング可能で、自分だけの完璧なリラックスポジションを作れる高機能チェアです。特に背もたれは、座ったまま手元のレバーで簡単に操作でき、角度を変えるためにいちいち立ち上がる手間がいりません。座面の高さも約43.5cmと立ち上がりやすい設計で、掴みやすい木製の肘掛けが体をしっかりと支えてくれます。フットレストを伸ばせば、全身を預けてお昼寝もできるほど快適。まさに自分だけの特等席になる一脚です。
【おすすめ5】省スペースで便利！360度回転するハイバックチェア
ソファを引かずに、どの方向からでもスッと立ち座りができる360度回転機能が魅力のパーソナルチェアです。座面の高さは約33cmと、リビングでリラックスするのに丁度良い高さに設計されています。肉厚のクッションが体をやさしく包み込み、コンパクトながら座り心地は抜群。脚を取り付けるだけの簡単な組み立てで、すぐに快適な空間が完成します。限られたスペースを有効活用したい方にぴったりの一脚です。
ニトリでも探せる！高齢者向け立ち上がりやすいソファの選び方
「お、ねだん以上。」でおなじみのニトリは、高齢者向けのソファを探す上でも心強い味方です。品質と価格のバランスが良く、選択肢も豊富。ここではニトリでソファを選ぶメリットと、店舗で試す際のコツをご紹介します。
ニトリでソファを選ぶメリット
- 手頃な価格帯：品質に対して価格が手頃で、予算に合わせて選びやすいのが魅力です。
- 豊富な品揃え：様々なデザイン、サイズ、素材のソファが揃っているため、比較検討がしやすいです。
- 全国の店舗で試せる：実際に商品を見て、座り心地を確かめられる店舗が全国にあるため、安心して購入できます。
- 便利なサービス：配送サービスや、不要な家具の引き取りサービス（有料）も充実しています。
店舗で試す際にチェックしたいこと
店舗で実物を確認する際は、ただ座るだけでなく、以下の点を意識してチェックしましょう。
必ず靴を脱いで、普段の生活に近い状態で座ってみてください。そして、一度だけでなく、何度か繰り返し立ち座りの動作を行ってみましょう。肘掛けにしっかりと体重をかけてみたり、少し深く腰掛けてみたりと、様々な姿勢を試すことが大切です。不明な点があれば、遠慮なく店員さんに質問し、サイズや素材について相談しましょう。
購入前に確認！ソファを安全に使うためのリビングレイアウト
良いソファを選んでも、お部屋のレイアウトによってはかえって危険な場合があります。特に転倒は避けたいもの。ソファを設置する際は、安全な動線を確保することを第一に考えましょう。
ソファ周りに必要なスペースの確保
ソファの周りには、人がスムーズに通れる動線を確保することが重要です。最低でも60cm以上の通路幅があると、つまずくリスクを減らせます。ソファの前にローテーブルを置く場合は、立ち上がった際に膝がぶつからないよう、十分な距離を取りましょう。また、ロボット掃除機が通れるスペースを確保しておくと、日々の掃除の負担も軽減できます。
転倒を防ぐための動線づくりのコツ
安全な動線づくりの基本は、床に物を置かないことです。特に、電源コードや延長コードは足を引っ掛ける原因になりやすいため、壁際に固定するなど工夫しましょう。また、滑りやすいラグやマットの使用は注意が必要です。使用する場合は、裏に滑り止めが付いているものを選ぶか、思い切って敷かないという選択も安全のためには有効です。必要に応じて、ソファの近くの壁に手すりを設置するのも良い方法です。
まとめ：あなたに合うソファで、もっと快適な毎日を
今回は、高齢者の方が立ち上がりやすいソファを選ぶためのポイントと、具体的なおすすめ商品をご紹介しました。
最後に、重要な5つのポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 座面の高さ：床から40cm～45cmが目安
- 座面の硬さ：体が沈み込まない「硬め」を選ぶ
- 肘掛け：体を支える安定感のあるものを選ぶ
- 背もたれ：体を預けられるハイバックやリクライニング機能も検討
- 素材：手入れのしやすい素材を選ぶ
ソファは、一日の多くの時間を過ごす大切な場所です。ご自身の身体に合った一台を選ぶことは、日々の動作の負担を減らし、生活の質（QOL）を大きく向上させます。この記事を参考に、ぜひあなたにとって最高のソファを見つけて、快適で安心な毎日をお送りください。
高齢者のソファ選びに関するよくある質問
ソファ選びを進める中で、座り心地や高さ以外にも、「保証期間は？」「寿命ってどのくらい？」「話題の電動ソファって実際どうなの？」といった、細かな疑問が浮かんでくることでしょう。ここでは、そんな高齢者のソファ選びに関するよくある質問とその回答をQ&A形式でまとめました。購入前の最終確認として、ぜひお役立てください。
立ち上がりやすいソファの高さは具体的に何cmですか？
A. 一般的には、床から座面までの高さが40cm～45cm程度が立ち上がりやすいとされています。ただし、最適な高さは身長によって異なります。「身長 ÷ 4」を目安にしつつ、実際に座ってみて膝が90度、またはそれより少し下がるくらいの高さが理想的です。クッションの沈み込みも考慮して選びましょう。
ソファのクッションは硬めと柔らかめ、どちらが良いですか？
A. 立ち上がりやすさを最優先するなら、断然「硬め」のクッションがおすすめです。体が深く沈み込む柔らかいクッションは、立ち上がる際に余計な力が必要になり、足腰に負担がかかります。高反発ウレタンやポケットコイルを使用した、適度な反発力がある座面のソファを選びましょう。
ニトリのソファ保証や引き取りサービスについて教えてください。
A. ニトリのソファには品質保証が付いており、保証期間は商品によって異なりますが最長で5年保証のものなどがあります。また、新しい家具を配送する際に、有料で同数量・同容量の不要な家具を引き取ってもらうことも可能です。料金や条件は変更される場合があるため、購入前に必ずニトリの公式サイトや店舗で最新の情報をご確認ください。
電動リクライニングソファのメリット・デメリットは何ですか？
A. メリットは、ボタン一つで好きな角度に倒せてリラックスできる点や、立ち上がりを補助するリフトアップ機能付きのモデルがある点です。一方、デメリットとしては、価格が高価であること、重量があるため移動が大変なこと、電気系統の故障リスクがあることなどが挙げられます。設置には電源と、壁から少し離すスペースが必要です。
ソファの寿命はどのくらい？買い替えの目安は？
A. ソファの寿命は使用されている素材や使用頻度によって大きく異なりますが、一般的に5年～10年が目安と言われています。「クッションがへたって底付き感がある」「座るとギシギシと音がする」「表皮が破れたり剥がれたりしている」といったサインが見られたら、安全のためにも買い替えを検討するタイミングです。